APIプラットフォーム

APIプラットフォームとは何か、そしてプライベートAPI、パートナーAPI、パブリックAPIの可能性を最大限に活用することで、APIファーストの世界でチームがどのように成功を収められるのかをご紹介します。

Postman APIプラットフォームの図解。イラスト。

APIプラットフォームとは?

APIプラットフォームとは、チームがAPIを効果的に構築、管理、公開、利用できるように支援する、統合されたツールとプロセスを備えたソフトウェアシステムです。APIプラットフォームは、API提供者が設計から本番に至るまでのAPIライフサイクル全体を管理しながら、API利用者との直接的な連携も可能にします。また、ソースコード管理ツール、CI/CDパイプライン、クラウドインフラストラクチャ、APMソリューションとの連携を通じて、既存のワークフローを補完・強化します。さらに、チームのリーダーが、コラボレーションの促進、一貫性の確保、リスクの最小化を目的としたAPIガバナンスおよびセキュリティ戦略を策定・実行するための基盤を提供します。

APIファーストの時代において、APIプラットフォームはどのような役割を担うのでしょうか?

現代のソフトウェア利用者は非常に高い期待を抱いており、あらゆるデバイスで常にデータへアクセスできることを当然と考えています。競合と同等かそれ以上の快適なユーザー体験を提供できないアプリケーションは、すぐに利用を避けられてしまう可能性があります。

こうしたユーザーの期待は、ソフトウェア開発の在り方を一変させつつあります。多くのチームは、個別に管理・デプロイ可能なマイクロサービスの集合体としてアプリケーションを構築し、それを自動スケーリング可能なクラウドインフラ上で運用しています。また、オープンソースのライブラリやフレームワークを活用して多様な機能を実装し、さらに自動化によって開発およびデプロイのサイクルを加速させています。

この変化の中心にはAPIの存在があり、内部・外部サービスをAPI経由で連携させた形でアプリケーションを構想・構築するチームがますます増えています。この「APIファースト」と呼ばれるアプローチにより、チームはプライベートAPI、パートナーAPI、パブリックAPIを活用して、小さく分離されたコードの断片同士をつなぎ合わせ、堅牢で柔軟性があり、利用者のニーズに応えるアプリケーションを構築できます。しかしこのような新しい環境では、すべての種類のAPIに対応しつつ、各チームが自分たちに最適なツールを柔軟に選んで活用できるような、APIの管理・開発・デプロイ・利用方法が新たに求められています。

APIプラットフォームは、プライベートAPI、パートナーAPI、パブリックAPIといった種類を問わず、APIの可能性を最大限に活用することで、APIファーストの世界におけるチームの成功を後押しします。こうしたプラットフォームには、APIライフサイクル全体を通じて効率的かつ協調的なプロセスを支えるツールや連携機能が組み込まれており、最も重要な存在であるAPI利用者をその議論の中心に据えることができます。また、APIの一貫性とセキュリティを促進するためのガバナンス機能も備えており、組織はAPIポートフォリオの価値を最大化しながら、リスクを最小限に抑えることができます。これらの機能により、APIプラットフォームは、購入するにせよ自社開発するにせよ、あらゆる組織の運用基盤における中核的な存在となります。


API管理とは?APIプラットフォームがどのように役立つか

APIの設計・デプロイ・監視を担う「API管理」は、クラウドが普及する直前の10年間で広く注目される分野となりました。この時期、多くの組織が、SalesforceやGoogle、Facebookのように、APIを通じて自社の提供価値を拡張できることに気付きました。ベンダー各社は、これらの組織がAPIを登録し、内部データを活用し、外部向けにサービスを提供できるよう支援するゲートウェイの提供を始めました。

これらのAPI管理ソリューションは、チームがAPIを優先事項として捉えるきっかけにはなったものの、多くの制約を抱えていました。たとえば、パートナーAPIやプライベートAPIを想定しておらず、特にマイクロサービスベースのアーキテクチャを導入する組織が増える中で、イノベーションを妨げ、重大な盲点を生み出す原因となっていました。さらに、ツールの提供がなかったために、チームはベンダーロックインのリスクにさらされ、高品質なAPIを効率的に構築・提供することが難しくなっていました。

APIプラットフォームは、クラウド時代に合わせてAPI管理の在り方を再定義しました。プライベート、パートナー、パブリックを問わずあらゆる種類のAPIをサポートし、従来のAPI管理ソリューションに欠けていた重要なツール群も提供します。この新たなアプローチにより、組織はデジタル戦略を遂行し、開発者エコシステムを構築し、組織全体で効果的なAPIプログラムを展開できるようになります。


APIプラットフォームの利点とは?

上で説明したように、APIプラットフォームは、プライベートAPI、パートナーAPI、パブリックAPIの可能性を最大限に引き出すことで、API管理の新たな時代を切り開いています。このセクションでは、その主な利点のいくつかを詳しく見ていきます。

柔軟性の向上

APIプラットフォームは、従来のAPI管理ソリューションにありがちな特定の製品やサービスへの依存から脱却し、チームが最適なツール、プロトコル、言語、ランタイムを自由に選べるようにします。この柔軟性によって、チームはAPIの設計・開発・デプロイにおいて、デジタル戦略上のあらゆる制約を取り除くことができます。

コラボレーションの改善

APIプラットフォームには、ワークスペース、インラインコメント、バージョン管理といったコラボレーション機能が組み込まれており、効率的なワークフローを支援し、チームが高品質なAPIを提供できるよう後押しします。また、APIの提供者と利用者の間をつなぐことで、APIの機能が利用者のニーズと常に一致している状態を保ちます。さらに、社内外の連携を支えることで、最先端のソリューションを共に生み出す開発者の活発なエコシステムを育成します。

標準化されたセキュリティとガバナンス

APIプラットフォームは、組織全体のAPIランドスケープを可視化し、リスクを最小限に抑えながらAPIの品質向上を支援します。優れたAPIプラットフォームは、APIライフサイクル全体を通じて簡単に実行できるガバナンスおよびセキュリティチェック機能を提供し、リーダーがポリシーの効果を継続的にモニタリングし、状況に応じて柔軟に調整できるようにします。その結果、APIは一貫性があり、安全性が高く、実際のビジネス価値を生み出すものとなります。

APIプラットフォームがAPIのコラボレーション、セキュリティ、ガバナンスをどのように強化し、APIライフサイクルのあらゆる段階をどのように支えるのか、ぜひこの先の内容をご覧ください。


Postmanが世界をリードするAPIプラットフォームである理由とは?

G2の評価によれば、Postmanは現在入手可能な中で最も優れたAPIプラットフォームです。その理由は、ワークスペース、組み込みのセキュリティとガバナンス、テストの自動化、主要なクラウドプロバイダーやソースコード管理ツールとの連携といった、他に類を見ない豊富な機能にあります。個人で作業している場合でも、大規模なエンタープライズチームの一員として取り組んでいる場合でも、Postman APIプラットフォームは、強力で安全、かつ利用者のニーズに応えるAPIを構築するうえで、強力な支援となります。

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APIアイコンのまわりで踊るPostmanautたち。イラスト。
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